「かかりつけ薬局」の再定義/ドラッグストアと家電量販

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「かかりつけ薬局」の再定義

前薬事企画官の山本史さんをお招きして講演をしていただきました。お話の最後のあたりで「かかりつけ薬局」の再定義、という言葉が聞かれました。

法律上に規定される「薬局」はひとつでも
その形態は多種多様で、
スーパーやドラッグストアであったり、チェーン展開する大型門前薬局、個人の経営する独立店舗、漢方薬だけを扱う薬局などがあります。

僕自身は認知症対策で行政との協議に難航した経験から、薬局とはなにか、という認識の食い違いが大きすぎると感じています。

薬局薬剤師の話をするときに、ある人はドラッグストアを思い浮かべながら話し、またある人は調剤専門薬局を思い浮かべています。

40%の薬局ではOTC第一類を販売していない実態
インターネットによる医薬品販売やセルフメディケーションの問題を議論するうえで、薬局とはいったい何なのか
ほんとうなら薬事法における薬局の記載を全面的に書き直すくらいのことが必要だと僕は思うのですが・・・
少なくとも「かかりつけ薬局」の再定義が行われると思います。

ドラッグストアと家電量販

昨日はインフルエンザ特措法に関する県の計画をチェックした
パンデミック対策は医療だけでなく、交通機関、放送局、学校、生活関連産業に関係していて、これらの産業にかかわる役所として、国土交通省、総務省、文部科学省、経済産業省などが、所管の企業に対する指示をするようになっている。
薬局、病院はもちろん厚生労働省だが、ドラッグストアは、経済産業省の指示の下にあった。

生活用品の一部という感覚で医薬品も販売していると考えるのがドラッグストアだが

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【号 外】本日7/24(水)から医薬品(第2類、指定第2類)のお取扱い開始!
ビックカメラショッピングサイト http://www.biccamera.com
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このようにドラッグストアの「生活用品」を「家電製品」に置き換えることも可能だ。ドラッグストア業態で名称が薬局という企業もある。ドラッグストアは薬局なんだという主張もあるが、ビッグカメラはどうみても薬局ではない。こういうふうにクスリを売るという商売は明らかに経済産業省の所管だと思える。こういう事業者が保険調剤もする。そこには薬剤師がいる。

さて、そのうえで厚生労働省の所管である「薬局」とはなになのか。経産省の所管である小売業と、どのように違うかを考えるのが分かりやすいと思う。

店舗規模、販売方法(対面/セルフ)、価格訴求といった営業の形態でなく、
その事業が福祉政策なのか、産業振興政策なのか、その根本にある論理は何なのか

公共哲学、厚生経済学などの考え方を、基本的な知識として薬剤師に普及啓発しないと、薬局制度、薬剤師制度は機能しないし、社会から評価もされない。

日ノ出町駅すぐ、日の出薬局薬剤師 高橋洋一

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