ウイルス感染の流行対策 天平9年(西暦737年)

ウイルス感染の流行対策
天平9年(西暦737年)の疫病・赤斑瘡(あかもがさ)は一般に天然痘とされるが麻疹という説もある。その時の政府の対応が、現在からみても凄い。

官符(行政通知)はまず疫病の定義、症状をのべ、ついで療養の心得を教えている。
一、今回の疫病は赤斑瘡と言う。発病のときは瘧(おこり)に似る。五、六日で発疹し瘡のでる期間は三、四日つづく、患者の全身は焼けるようにあつく、しきりに冷水をほしがるが、けっして飲ませてはならない・・・
二、布・綿で腹や腰をまき、必ず暖かくする。冷やしてはいけない。
(省略)
七、およそ疫病をなおそうと思ったら、丸薬・散薬などをもとめて飲んではいけない。もし熱が下がらなければ、人参湯だけは飲んでもよい。
(省略)
諸国の百姓も被害甚大であろう。よって以上のごとき注意を箇条書きにして、諸国に伝達する。

関連記事

  1. ヒロシマ/在宅原理主義者

  2. 医薬分業政策の成功、薬局制度の失敗/ノバルティスファーマのデ…

  3. 舎密局のリッテル先生

  4. 地元の催し

  5. 外科病棟には抗生物質に独特の臭気が満ちている/薬剤師による教…

  6. 多文化対応向上講座を受講しました。

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP