筆者は横浜で薬局を営む薬剤師だが、ピル(経口避妊薬)を求めにみえた外国人に「処方せんが必要だ」と話すと、一様に驚かれる。欧米諸国でピルはOTC医薬品(処方せんが要らない医薬品)で薬局で自由に買える。
あるときイタリア人の女性が何軒かの薬局で断られてから私の薬局にみえた。日本ではピルが「処方せん医薬品」という区分にされているからダメなのだと説明したが、彼女は納得しない「ヨーロッパではどの国でも薬局で買えるし、私はそうして何年も飲んでいる。」
法律で決まっているからダメと言うしかないのだが、彼女の最後の言葉が私に突き刺さった「あなた。薬剤師でしょう?なぜダメなの?」
もっと深刻な事態も想像に難くない。欧米諸国では「緊急避妊薬」も薬局で買える。正確には 、OTCではなく、BPC(Behind the pharmacy Counter)と言う。
※BPC:薬剤師が直接管理・保管し、販売時には薬剤師によるコンサルティングを要する薬
楽しい日本旅行が台無しならないように、大至急インフラ整備が必要だ。
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