旧HPのBLOGを再掲載します
副作用かな
厚生労働省の資料を見ると一般用医薬品の副作用報告はとても少ない
第一類の報告は一年間に2件しかない
だから、一般用医薬品は安全なのだと思ったら大間違いで単に報告されないだけだ。
医師や薬剤師には副作用らしい症状を見つけたら報告する義務がある。
しかし、報酬はないのでわざわざ書類を書いて提出するところまでしてくれない。
製薬会社の姿勢も問題がある。私はしばしば副作用報告を書くが、すると製薬会社の社員が訪問して、「未知の副作用か、重篤な副作用か・・・」なんて確認をする。
軽微で既知の副作用ならば報告の必要がないと言わんばかりだ。
また、一般用医薬品の添付文書は、何かあったら製薬会社に問い合わせるか、医師を受診しろと書いている。これが副作用報告が少ないことの真実だ。
災害時の井戸調査
生まれ育った地域で仕事をしている
路地の奥まで知っているのは子供のころに、友達と遊んで入り込んだことがあるからだ
今とは違う昔の様子も覚えている
うちの裏手は黒板塀の家が多く三味線や小唄が聞こえていた
古老に聞いたら、このあたりは粋筋の女性を旦那衆が囲っていた地域だそうだ
野毛山のふもとで何箇所か湧水と井戸がある
今日は横浜市薬剤師会の仕事で災害時の井戸を調査した
横浜の中心部は江戸末期から昭和初期にかけて干潟を埋めて作られている
港が開口部で馬蹄形に山が取り囲んでいるのだが
野毛山の対面が「山手」の山でこの辺りにも井戸が多い
日の出薬局から一直線に山手に向かう道路は埋立地を過ぎて上りこう配になる
この打越の坂で最初の井戸をあるお宅を訪問した
戸建住宅の裏手の崖に横穴があってその奥から水が湧いている。ポンプもつるべもないので、はたしてこれが井戸と呼べるのか。主は80歳くらいのご婦人。昔は飲み水に使っていた。そのまた昔にはこの水を船に売っていた、隣家が火事のときにはこの水を消防車が組み上げ消し止めることができた程の水量だという。
次のお宅は元町の歯医者さん
呼び鈴を押すと出てきたご婦人は着物に袴
家の裏手に別棟の炊事場があって電動ポンプと手押しポンプの両方をつけた立派な井戸があった
どうやら茶道の先生のようだ
元町で二軒目は飲食店ビルの裏手で、ここは業務用にビル設備の一部として利用されていた
元町の三軒目は最近話題のカフェであった
ビルの一階でケーキなどを買って、ビルの奥にある木造平屋の建物でいただく、なんともお洒落だ
井戸はビルの床下で見ることができないかったが、電動ポンプで汲み上げられ今も利用されている カフェのご主人によると、この辺りは湧水が多く、おそらく元町プールの水と同じ水系だろうという。そうそう元町プールの水は水道水でないらしい、だからあんなに冷たいのだという話を聞いたことがあるし、プールの近くにはきれいな水が湧きだしているところがある。
ここまでは順調に進んだが午後になって
鷺山方面の入り組んだ道路に泣かされる羽目になる
地元と言っても生活圏でない地域はまったくわからないと言うことを思い知らされた
プライマリ・ケア認定薬剤師
そんな制度がお医者さんの学会から提唱されている
薬剤師の仕事はプライマリ・ケアではなくて、ファーマシューティカル・ケアとして世界的にも進めてきたのだが、おそらくこの学会の方はご存知ないだろう。
ファーマシューティカル・ケアが一躍脚光を浴びたのは1993年のFIP東京大会からだ。ヘプラー先生の講演はいまいち理解できなかったが、何やら凄いことらしい、とは思った。
日本の薬剤師の間では、いろいろな解釈がでてしまい混乱していた。FIPの少し後だっただろうか、ケンタッキー大学の先生をお招きし大学でレクチャーを受けた。殆どは病院薬剤師の仕事、PharmD教育の話しだったが「コミュニティーファーマシーでも可能だ」と仰ったのは英会話の不得意な僕にもわかった。その場で質問したが、僕の語学力に問題があることがわかったらしく、またの機会に個人的にレクチャーしていただける約束でその日は終わった。
僕らは京都に花見に・・・いや、日本薬学会の年会に行き、夜の丸山公園でべろべろに酔っ払った。こういう時には僕は英語が話せるから不思議だ。
僕自身も忘れていたが、翌年来日したときに彼から電話がかかってきて大学で個人的に2時間のレクチャーを受けることができた。自分勝手に(こうではないか?)と考えていたこととそれほど差はなく、(これで良いのだ!)と思った。
それが自分流の仕事、日の出薬局のスタイルに繋がっている。
当時あれほど話題性があったにも係わらず、わが国の薬局においては、ファーマシューティカル・ケアが省みられることはなく、世の中は「分業バブル」となり量産された「保険請求する機械」のなかで「近接性」「責任性」「地域性」「継続性」のない調剤ビジネスが遷延して行った
日ノ出町駅 まちかどの薬局 日の出薬局 薬剤師 高橋洋一
この記事へのコメントはありません。