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mentor (メンター)
日薬誌1月号「イギリスの薬剤師認定制度」國分麻衣子さん を興味深く読みました。
先日、日本医薬品情報学会(JASDI)日本ファーマシューティカルコミュニケーション学会(P-Co)合同フォーラムで講演された新井さんと同じロンドン大学留学組です
イギリスの薬剤師教育と認定制度は、日本の取組みと共通の考え方が多く、英国が先行している部分もあります。その一つがmentor (メンター) の存在
欧米では研修中に「あなたのメンターは誰?」と聞かれることが多いと聞きます。
メンターは薬学実務実習の学生にとっての指導薬剤師のようなものですが、「職場の上司ではないことが奨励されている」と書かれています。
指導者が職場の上司では企業研修の域を脱することが難しい。日本の問題点は、薬剤師認定制度が企業研修という殻を破れないところにあると私は考えています。特に倫理教育においては、「患者」より「企業利益」や「医師との関係」を優先させてしまうことについて、批判的な教育指導が行えません。
何と呼ぶかは別にして、mentor (メンター) の存在は最大の問題点を解決するかもしれないと思いました。
セルフメディケーション推進に向けた薬剤師教育・研修
【業界紙】薬剤師教育でのセルメの位置付け高めたい OTC薬協・吉野会長 [ 1月27日 19:10 ]
日本OTC医薬品協会の吉野俊昭会長(ロート製薬社長)は27日、東京都内で開いた新年の記者会見で、2014年度の活動方針の一つとして薬剤師の教育・研修におけるセルフメディケーションと一般用医薬品(OTC)の位置付けを高めたい考えを示した。
吉野会長は会見で、文部科学省が改訂作業を進めている薬学教育モデル・コアカリキュラムに関して、「コアカリではこれまでになくセルフメディケーションが明文化された。これを受け、各薬科大の教育カリキュラムや薬剤師国家試験出題基準、日本薬剤師会による薬剤師卒後研修などにおいてセルフメディケーションとOTCがより明確に組み込まれ、その充実が行われるよう国や関係機関に対する働き掛けと必要な支援の実現を図っていく」と述べ、セルフメディケーション推進に向けた薬剤師教育・研修を積極的に支援していくことを強調した
支援のご厚意はありがたいとして
ディオバン事件など頻発する不祥事の根本にある問題として、製薬会社が医師教育、医学研究に深くかかわっていることが挙げられている
不祥事のあるたびに、点検が叫ばれ、利益相反確認書や業界ルールがつくられたりしているが一向に効果はない。
製薬会社からの情報提供、情報開示は必要だが、医師教育を製薬会社が行うことにそもそもの問題がある。
1.教育研究とセールスプロモーションの峻別は困難
2.純粋な医師教育事業だとしたら製薬会社の投資家は納得するだろうか
セルフメディケーションの教育を薬剤師に行う事は、医療用医薬品の場合と違うのだろうか
日の出薬局 薬剤師 高橋洋一
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