薬剤師の価値/薬局の商品化

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薬剤師の価値

給料と待遇の良い薬局企業には薬剤師が集まる
薬局の収益性が高くなければ良い給料や待遇は出せない
従って、効率的に調剤報酬と薬価差益とを稼ぎ出す薬局が職を求める薬剤師に選択される

調剤報酬は、薬局開設者(企業)が請求するが、基本的に「薬剤師」への報酬であるから、企業間競争では薬剤師を多く集めた者が勝者となる

薬価差益は、医薬品の購入量をもとにした卸との交渉で決まるから、処方せんを多く集めた者が勝者となる。処方せん数は、薬剤師数(40枚に一人)で決まるから、結局これも薬剤師数を多く集めた者が勝者となる

効率的に調剤報酬と薬価差益とを稼ぎ出すために
医療機関や医者とのトラブルは最大のマイナス要因だ。
医療機関や医師の意向を最大限に尊重する姿勢が、薬局経営者に求められる。
用法や患部の不記載、適用外、倍量処方など、不適切な処方であっても、指摘すればトラブルとなるので、本来は必要な疑義照会せずに投薬する(本来、処方中にある疑義が解消されなければ調剤することはできないことが薬剤師法に定められている)

そういう薬局に勤務する薬剤師としてはおそらく釈然としないだろうが、このジレンマを耐え抜いた企業が勝者となる。薬剤師の市場価値は最大化され、その結果、企業に勤務する薬剤師の給料や待遇は上がるが、それに反比例して、患者や国民とっての「薬剤師の価値」(薬物治療のアウトカム、医療費の適正化)は下がる結果となる。

薬局の商品化

薬局とはなにか、薬剤師とはなにか、を考えると
医薬品適正使用、医師・製薬会社の行動を、倫理的に、専門的に監視する(公共の利益を目的とした社会的な)制度なので、ほんとうは商品化に馴染まない (例、警察や裁判所は商品化されない)
それでも、薬局で儲けようとする人たちは強引に商品化した

薬局で儲ける、ということは薬局を商品化する、ということなのだ
(薬で儲けるというのは薬が商品である)
そのためには薬局の公共的な機能(適正使用、医師・製薬会社の監視)を失わせることが必要になるが、彼らはそれに成功した

薬局を売買するビジネスは花盛りだ
薬局に勤務する薬剤師もまた商品の「おまけ」として付けられている

日ノ出町駅とほすぐ、日の出薬局 薬剤師 高橋洋一 

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