NOGEYAMA 2021 5月号記事再掲載

日の出薬局薬剤師が、NOGEYAMAに寄稿した記事を再掲載します。この頃は高齢者の方がワクチンを打ち始める頃で、副作用が心配な方が多くいらっしゃいました。メディアで取り上げられ、街の薬局からアセトアミノフェンが消えたのも驚きでした。

コロナワクチン接種について(202105NOGEYAMA掲載記事)

みなさんこんにちは、日の出薬局薬剤師の髙橋信洋と申します。皆さんが安心して、コロナワクチンを接種できるような情報をお伝えいたします。内容は大きく3つ①ワクチンの効果、②副反応について、③その他注意すること、をお伝えします。
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ワクチンの効果ですが、1度の接種では80%程度、2度行うと95%程度の発症を防ぐことができます。1度でも十分効果はありますが、2回行うとより効果的です。なお、接種してから効果がでるまでに、1週間ほどかかること、1度目と2度目の間を3週間開ける必要があることは注意が必要です。
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副作用について皆さんが心配されるのは、「アナフィラキシー」と思いますが、報告されアナフィラキシーと判断されたものは100万回に79件です。横浜市の人口がおよそ370万人ですから、横浜市民全員が接種したとして266人に症状が出る、ことになります。これは、一般的なワクチンのアナフィラキシー発生頻度に比べてそれほど高くはありません。アナフィラキシー発生後は全員が回復していますし、会場でもしっかり対策をしていますので、自分の体調に注意しながら、接種するのがよいと考えられます。他の副反応ですが、ファイザー社製のワクチンでは部位反応として頭痛、筋肉痛、関節痛、全身反応では倦怠感、発熱が主に報告されてり、このうち全身反応は2回目の接種で起きやすいようです。2回目の接種後に発熱する例が散見されますので、頻度から考えると2回目の接種後の体調に気を付けたほうがよさそうです。私の場合ですが、接種翌日に接種した肩の痛みと、倦怠感が生じました。周囲では、同様に接種部位の痛みや頭痛を感じる人間が多いようです。
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その他注意点ですが、接種前の予診票の作成、接種時の服装が挙げられます。予診票とは接種前に書く書類ですが、なんらかの治療を受けている方向けに、「医師に予防接種を受けてよいといわれましたか?」という項目があります。これは指示を受けたか受けてないか、を「はい」「いいえ」にチェックするだけ。ワクチン接種に医師の指示は必要ありません。次に接種時の服装ですが、コロナワクチンは肩の筋肉に注射するため、いつもの予防接種よりも肩の上の方に注射をします。そのため、肩を出しやすい服装で会場に行くとスムーズに接種が行えます。
以上です。

簡単ではありますが、みなさんのお役に立てていただけると幸いです。また、コロナワクチンについての疑問、心配ごと、問診票の書き方など、気になることがありましたら、いつでも私たちの薬局にきて相談してください。日の出薬局 薬剤師 高橋信洋

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