くすり・軟膏・毒物

近ごろ読んだ本で面白かったのが『薬学の歴史-くすり・軟膏・毒物』
このタイトルからして不思議だ。


「くすり・毒物」なら何を論じているか想像がつく。「軟膏・錠剤」「毒物・劇物」なら想像がつくが、まったくレベルがことなる単語(くすり・軟膏・毒物)を並列にしている。外国語の原著なので、翻訳の間違いかと思えばそうそうたるメンバーが並んでいる。
これがフランス人が考える「薬学」なのだ。
本屋の回し者ではないが、日本の薬学に絶望してくると、日本の薬学がなぜ、こういうカタチになったのか。フランスではなぜ、こうならなかったのか、この本からわかる。薬剤師の文化が薬学と大学によって裏打ちされているのだ。


2012年にフランスで発行された薬学書「UNE HISTOIRE DE LA PHARMACIE REMÈDES ONGUENTS POISONS」の日本語翻訳版。
タイトルと同時に驚くのは、製本と装丁だ。
今や希少になった豪華本の綴じ方、素晴らしいデザインの表紙だけでも価値がある
http://yakuji-shop.jp/SHOP/9784840814089.html

日の出薬局 髙橋洋一

関連記事

  1. 医薬分業政策の成功、薬局制度の失敗/ノバルティスファーマのデ…

  2. 企業の社会的責任/新型インフルエンザ

  3. 地元の催し

  4. ビッグファーマ/基準薬局/薬剤師倫理

  5. 不老町地域ケアプラザにてお薬講座行いました。

  6. 水俣病と薬害/公益社団法人

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP